プロローグ

 携帯にセットしたアラームより10分早く目がさめる。
 寝室から抜け出し、まずはお湯を沸かす。窓から外を見ると5センチちょっとの新雪がつもっている。
 いいぞ、いいぞとほくそ笑んでいると、やかんの湯が煮立ってきた。が、ちょっと待て。沸いたからといって、すぐに火をとめてはいけない。十分にグツグツ言わせてから、少しだけ注いで湯を回し、ポットを温めてから、なみなみとお湯を入れる。ここが大事なのだ。
 余ったお湯で作ったお茶漬けをかきこみ、まだ眠りについている家族を起こさないよう、玄関から荷物をもってそっと抜け出す。後ろめたさを感じる一瞬だ。
 外はまだ暗いが、雪あかりでほんわりと明るい。エンジンに火をいれながら家の周りの雪かきを大急ぎで済ませる。すごく軽い雪が否応なしに気分を盛り上げる。
 さあ、いってみようか。


(続く)

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